2009年7月21日火曜日

バローロ Baccanera Langhe 2004 




■アルコール度数について

洋画紳士:三酔人ワイン問答の第一回目は、
イタリア・バローロ "lo Zoccolaio" 2004 Baccanera Langheです。
酒豪先生:バロ-ロの上等のものは、イタリアのロマネコンティと言われるくらいだから、楽しみですね。
南 海 子:香りの第一印象を言えばバターの甘い香りね。焼きたてのパンにバターをつけた時、融け出したバターから出る香り・・・それにバニラの匂いもする。この香りもワインの楽しみですよ。
洋画紳士:さすが、香りに強い南海子さんですね。
酒豪先生:ブドウはネビョーロですね。たしかにフランスワインとは味が違っている。舌に乗った時、滑らかな感じがする。
洋画紳士:こういう味をフルボディと呼んでいいんですか?
酒豪先生:シラーから作った重たいワインをフルボディと言うのなら、これもそうかもしれない。ともかく手抜きをせずにキチンと作ったらこうなるというお手本のようなワインらしいワインですよ。

洋画紳士:アルコール度数は14%と表示してありますね。
南 海 子:普通は12%ですよ。これは14%もあるんだ・・・
酒豪先生:飲んだ時の印象がとても滑らかだったので、そんなに強いとは思わなかった。だいたい12%を標準として、13%なら強い、11%なら弱いというらしい。
南 海 子:昔、カリフォルニア・ワインが今みたいに高い評価を得ていなかった頃には、10%くらいのジュース感覚で飲めるようなテーブルワインも作っていたらしいですね。
洋画紳士:今はカリフォルニア・ワインは高く売れるようになったので、安いワインの割合は少なくなっているんじゃないかな。ところで、味とアルコール度数は関係あるんですか?
酒豪先生:あるといえば、あるでしょう。いいワインを作ろうと思えばいいブドウが必要なわけで、高級ワインをつくっているワイナリーの人たちは房を選んで、丹精していいブドウを育て上げる。太陽をたっぷり浴びたブドウは一般に糖度が高いから強いアルコール度数のワインが出来上がるというわけさ。

洋画紳士:このワインは格付けではD.O.C.となっています。
酒豪先生:イタリアワインではD.O.C.であれ、最上級のD.O.C.Gであれ、格付けはあまりアテにならないんです。規格など気にしないでひたすらいいワインを目指して仕事をしているワイナリーはいくつもあります。
南 海 子:これはいいワインですよ、格付けに関係なく。
洋画紳士:ぼくもそう思います。
酒豪先生:同感ですね。

■評価(5点満点)
酒豪先生:4
南 海 子:4
洋画紳士:4