2011年3月30日水曜日
fontbories, Camplong, Corbires フォントボリエ(カンプロン・コルビエール)2007 14%
■西部ラングドックの強い赤ワインを飲む
洋画紳士:今回は南仏にある西部ラングドック(コルビエール)のワインです。
南 海 子:この間(1月8日)飲んだ、水鳥の絵の白ワインもラングドックでしたね。
洋画紳士:はい、でもあれは東部ラングドックで、マルセイユ寄りでした。こちらはもっと西にあり、ピレネーに近い地域です。カタカナが並んでいるので分りにくいのですが、「フォントボリエ」というのがこのワインの商標、「カンプロン」が共同醸造所名、「コルビエール」がAC表示です。
酒豪先生:口に含んだ瞬間、「濃い」と分りました。また、香りの良さが印象的。評価しますよ、相当いけるじゃないですか。
南 海 子:これはフランス・ワインといっても、洋画紳士好みの「コクのある」味ですね。濃いといっても嫌味やエグ味はなくて、いいじゃないですか。
洋画紳士:たしかに濃い・・・裏ラベルにはシラー、ムールヴェドル、グルナシュ、カリニャンのブレンドだと書いてあります。いずれもこの地域の代表的なブドウ種のようですね。『世界のワイン』によると、コルビエールの味は「野性味が強く、濃厚で、しばしばタフである」と評されています。
南 海 子:的確な評価ですね。それ以上、言うことはないくらいです。おや、ラベルの右上にワイン・コンテスト金賞受賞のシールが貼ってあります。
酒豪先生:ぼくはこの味はいいと思いますが、それは飲んでみてそう思うのであって、コンテスト受賞歴の「ハク付け」によってではありません。というのは、ワイン・コンテストは世界中でたくさん行われており、一体いくつあるのか分らないほど多いのです。受賞シールは当てにならないことは経験済みです。
洋画紳士:たしかに2009年、パリの農漁業省・コンクールで金賞を取ったということは分りますが、何を基準として誰が選考したのかは判然としませんね。
酒豪先生:文学賞や音楽コンクールなどと同じでしょう。あまりにも乱立してしまったために賞の権威がなくなったのと似ています。
洋画紳士:万事がビジネスやイベントになってしまったわけだ。
南 海 子:一般論としてはその通りですが、このワインに関しては飲んでみて「なるほど、受賞ワインだけのことはある」と頷けます。いい線いってますよ、いくらでしたか?
洋画紳士:1500円未満でした。
酒豪先生:それはお買い得でしたね。このラベルはぼくも覚えておきましょう。
■評価
南 海 子:3.5
酒豪先生:4
洋画紳士:4
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