2011年4月29日金曜日

CROWDED HOUR クラウデッド・アワー 南オーストラリア・シャルドネ 2009 14%






















■三酔人ワイン問答で初めて取り上げるオーストラリア・ワイン

洋画紳士:今日はオーストラリア・ワインの白を飲んでみましょう。実を言うと我々はオーストラリア・ワインをよく飲んでいるのに、これまでこのブログでは一度も取り上げたことがありませんでした。
南 海 子:そうでしたか・・・何かあったような気がするのですが、初めてなのかもしれませんね。
酒豪先生:オーストラリアは主に南部(つまり南極に向って緯度の高い)地域でブドウが栽培されているようですが、いまや世界のワイン界での大勢力になってきました。
洋画紳士:このワイナリは南オーストラリアの都市、アデレードに近い、マクラーレン・ヴェールにあるようです。
酒豪先生:LOOMWINE というのは何かトボケた、冗談のような会社名ですね。辞書を引くと"loom" には「はた織機」という意味と、「ぼんやり現れる」とか「ぼおっと見える」という意味があります。
南 海 子:どちらの意味から取ったのでしょうね。元々は繊維関係の機械を作っていた人がワイナリを起こしたのか、それともワインに酔って周りがぼおっと見えてしまうということでしょうか。
酒豪先生:さて、どうでしょうね。オーストラリアでは何か別の意味があるのかもしれないし、いずれにしても「シャトー○○○○」というフランス風の名前よりはずっといい。オーストラリア人のユーモア感覚だと思いますよ。会社名だけでなく "crowded hour" というネーミングも人を喰っていませんか。「多忙な時間」だなんていうワインの名前はこれまでになかった発想です。
南 海 子:ラベルのデザインもモダン派ですね。泡をイメージしているのかしら。
洋画紳士:さてオーストラリアのワイナリは南部に集中しているのですが、LOOMWINEのあるマクラーレン・ヴェールというところは主産地の一つです。『世界のワイン』によると、ジョン・レイネルという人が1838年にマクラーレン・ヴェールに最初にブドウの樹を植えたと書かれています。
酒豪先生:日本では江戸時代の終わりの方ですね。
洋画紳士:その地域では樹齢百年を越すブドウ樹も珍しくないそうです・・・・では、飲んでみましょう。
酒豪先生:いいじゃない。シャルドネの特徴をうまく引き出していますね。酸味と甘さのバランスがうまい。温度も冷やして飲む方が喉越しが爽やかです。
南 海 子:私もおいしいと思います。好きな味ですし、コスト・パフォーマンスが高い。1000円ワインとしては上等です。
洋画紳士:そう、この品質でこの値段だったら日常酒として文句ありません。
酒豪先生:オーストラリア・ワインは欧米はもちろん、日本でも輸入ワインの上位に入っていますが、このクオリティがあれば南米のワインとの競争にも勝てそうですね。

■評価
南 海 子:4
酒豪先生:4
洋画紳士:4

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